最近 Tandem というアプリで英語と中国語の勉強をしている。
Tandem は外国語のネイティブとチャットやビデオでコミュニケーションすることで語学をお互いに教えあって学習しようというコンセプトのアプリだ。 知り合いに勧められたので使ってみることにした。
で、起動した直後の画面がこれ
他のユーザーの情報は塗りつぶしているのでわかりづらいと思うが、顔写真と名前、プロフィール文が並んでいる。 その人のネイティブ言語が何で、今何を勉強しているかがわかるようになっている。自分のネイティブ言語(あるいはネイティブでなくても達者に話せる言語)を日本語に設定している場合、日本語を勉強している人が表示される。 この一覧から誰でも連絡を取ってよいというサービスだ。
僕「これ、出会い系やん。。。」
既視感しかなかった。第一印象は出会い系としか思わなかった。
アカウントを登録して1時間もたたないうちに他のユーザーからメッセージが来た。 もちろん全然知らない人だ。
「こんにちは」とか「私は〇〇です。よろしく」くらいの簡単な自己紹介がいくつかとどいた。 変わったやつだと「それアフロ田中のコスプレだろ?ファンです」みたいなのもあった。 (僕のプロフィール写真がアフロのせいだ。ちなみに僕はアフロ田中を読んでない…)
正直怖かった。知らない人からいきなりメッセージが来て何を話せというのか。抵抗感がある。 昔出会い系を少しだけ使ったことがあるが、なんとなく怖いのですぐに使わなくなってしまった。 「もっとTwitterみたいに適当に発言させてくれ!」と思った。
だがここで引き下がっては言語を使う機会が減ってしまうし、食わず嫌いで終わりそうで嫌だった。 英語や中国語を本やNetflixのドラマやpodcastでインプットしているが、アウトプットをいまいちできていなかったので Tandem でそれができればいいなと思っていた。 だから勇気を出して何人かとやり取りすることにした。
僕の設定はネイティブが日本語で、勉強したい言語を中国語と英語に設定してある。 そのため、ユーザー一覧では中国語がネイティブの人が多く表示された。 これはおそらくTandemユーザーの中では英語がネイティブで日本語を勉強している人より、中国語がネイティブで日本語を勉強している人の方が多いからだろう。 (誤解されたくないので断っておくが、英語だけ勉強したい日本人もTandemで十分いろいろな人とやりとりできるほどにはユーザーはたくさんいる)
そんなわけで初めにちゃんとコミュニケーションをとった人は中国語がネイティブの人だった。 向こうは日本語を勉強しているといっていたが、だいたい中国語でメッセージを送ってきた。 僕はなるべく中国語でメッセージを書こうとしたが、2か月くらいしか勉強していないのでできることは限られている。 複雑なことをいうときは日本語か英語で書いた。 それでも十分やり取りをすることができた。
やりとりを始めるまでは気持ち悪さ、こわさがあったがある程度会話が続くようになると楽しくなってきた。
いくつか楽しくTandemをやるコツがあるように思うのでまとめてみる。
最初に自己紹介を送ろう
Tandemでは話しかけたい人の一覧が表示されているので、そこから相手をえらんでメッセージをやり取りすることができる。 そこで、最初に上記のようなプロフィール文を最初に送ることにした。 これにはいくつかのメリットがある。
- 自分のネイティブと何語を勉強しているかをはっきり伝えられる
- 最初のメッセージが「こんにちは」みたいな単純な挨拶だとbotっぽく見えて気持ち悪い
- ちゃんと言語の勉強をしている人っぽさが出る
やはり出会い系のようなサービス(実際チャットだけでなくビデオ通話やミートアップもできる)なので、メッセージで相手が変な人じゃないことを示していかなければならないようだ。 お互い外国語を勉強したい人間同士のコミュニケーションなのだという意識を持ち、それを相手に示すことが大切だと思う。
実際、このようなプロフィールを送り始めてから、相手からの返信がちゃんとくるようになった。
典型的な質問をしてみよう
当たり障りのない雑談をするために典型的な質問をいくつか用意しておこう
- なぜ日本語を勉強しているのですか?
- 趣味は何ですか?
- 職業はなんですか?
- 家族は何人いますか?
- どこに住んでいますか?
など。
これらの質問のよいところは、言語の入門書の初めの方で題材として使われていることが多いので、初学者でも言いやすく答えやすいことだ。 何人もの人と同じような会話をすることになるが、人によって言い回しが違うのが面白い。
英語は誰が喋っても大差ないと思っていたが、Tandemを始めてみて、やはり人によって上品だったり雑だったりするということがわかった。
自動翻訳を活用しよう
相手は日本語で、自分は中国語か英語で話すものだと思っていたが、意外と相手もネイティブの言語で話してくる。 なので、相手の中国語や英語がよくわからないことが多々ある。 それは自動翻訳でさっさと訳して理解して会話をつなげるようにしている。
Tandemアプリ内でも自動翻訳機能は使えるが無料では回数に上限があるので僕は google 翻訳アプリを併用している。
どうしてもスラング等、自動翻訳しづらい言葉もあるがだいたい相手が何を言っているかは把握できる。
逆に自分が発言するときは単語を調べる程度でなるべく自力で文章を書くようにしている。
そもそもアウトプットの練習として使いたいので、積極的に書くようにしている。
Tandemは添削機能があるので、自分が書いたメッセージが変だったら添削してくれる。 とても助かる。
感想
Tandemを使い始めてまだ1週間くらいだ。 ビデオ通話機能はまだ試していないが、メッセージはだいぶ送るようになった。
始めは抵抗感があったが、返事が返ってきて会話が続くようになると楽しくなってきた。 先程は日本語のスラングの「草」についてブラジル人に説明していた。 「笑う → warau → w → wwwww → 草」という歴史的な経緯について英語でなんとか説明したらウケた。 ブラジル(というか英語?)だと「hasuhasuhasuh」のように適当にキーを入力することが「草」と同じ意味だと教えてもらった。 こういうことは絶対辞書などには書かれていないので面白い。
自宅にいながら暇な時間にネイティブと無料でコミュニケーションができるというだけでもありがたいと思う。 もともと都内の言語交流カフェやイベントに行こうと思っていたが、Tandemで十分な気がしてきた。
また、Duolingoのような学習アプリだと受け身になるし、同じような問題ばかりで飽きてくるので、 そうなってきたら Tandemをやってみるといいと思う。 自動翻訳を使いながらでも「誰かとコミュニケーションを取れた」という成功体験を得ることで、「俺ちゃんと外国語話せるじゃん!」という気持ちになってモチベーションを上げることができるということがTandemの一番良いところだと思う。