さめたコーヒー

kbaba1001's blog.

エンジニアが東京から静岡に移住して5LDKの家を買った

2021年3月、静岡県三島市に中古住宅を買った。5LDKで納戸と庭つきの一軒家。土地は約200㎡、物件は2階建てで総床面積は約150㎡。夫婦2人で住むにはちょっと広すぎるくらいだが、事務所件自宅として使いたかったり将来的に子供ができたときのことをなどを考えて広めの家にした。首都圏を離れて三島くらいまで来るとかなり土地の値段は下がってくるのでこれでも住宅ローンの支払は月々5万円程度でかなり生活費は安くなった。ただ住宅ローンを組むのはかなり大変だった。家を買うのは実は2度目なのだが1度目は100万円程度の安い家を現金一括で買ったので大して面倒ではなかったのだが今回は一括で買える額ではなかったので住宅ローンを組むことにした。僕が自営業であることで審査が厳しいのはある程度覚悟していたが、実際にはそれ以上に発達障害で飲んでいる薬のために審査が厳しかった。それなりにうんざりした。

移住前の生活

気がつけばテレワークをもう6年くらいやっている。僕の仕事はプログラマで基本的に自宅でプログラムを書いてインターネット上でお客様とやり取りしたり納品したりしている。お客様は基本的に東京の会社だがオフィスに行くことはめったになくて、この6年間は気ままに引っ越しをして東京といくつか地方を行ったり来たりしていた。それでもコロナ前は顔合わせくらいは対面で行っていたのだが、コロナ流行後はそれすらなくなって本当に一度も会うことなく仕事をするようになってしまった。

そんなわけで住む場所にとらわれない仕事をしていて今後もそれを続けていけそうだし続けていきたいという気持ちもあり東京よりは地方に住みたいなと思っていた。もともと結婚前は千葉や伊豆に住んでいて、むしろ結婚後に東京に3年も住んでいたことのほうが僕としては想定外のことだった。これは単に嫁と出会ったのが東京(正確には川崎なので神奈川だが)のシェアハウスで、妻がいきなり地方に行くことを拒んだためしばらく東京で生活していたに過ぎなかった。

妻と東京で住みはじめたときから将来的に家を買いたいねという話はしていて、その前提で生活していたので東京の居住は定期借家契約だった。最初は大田区のマンションに住んでいたがいくつかの理由により途中から杉並区の一軒家を借りていた。これはちょっとやりすぎたかなと今では思っていて、家賃が月20万もかかっていた。会社名義で借りるなどの財務上の小技をつかったもののそれでも家賃がちょっと高すぎたなと反省している。とはいえ僕たち夫婦はそれなりに趣味も多く、テレワーカーと専業主婦で基本的に家にいることもあって家の広さはそれなりに必要という結論も出すことができた。

なぜ静岡県三島市なのか

出身地や親戚がいるというわけではないのだが、僕はもともと伊豆が好きだ。昔からの観光名所なので動物園や植物園などの遊べる場所がたくさんあって海と山両方の自然を楽しめる。地方は自然が豊かと言われることが多いけど、実際のところ素人が手軽に楽しめる自然のある地方というのは結構少ないように思う。海があっても工業地帯になっていると釣りや海水浴をする気が失せるし、山もキャンプ場のように整備されてないと素人には危険すぎる。伊豆周辺のようにある程度整備された自然がある場所は貴重だ。

さらに伊豆から少し北上して三島、沼津あたりにくると新幹線が通っているので東京や名古屋に行こうと思えばすぐに行ける。三島駅から品川駅まで1時間かからないのだ。仕事などで時々東京に出る可能性を考えると長く住むなら伊豆半島の中に入るよりは三島市に住むほうが良さそうだと考えた。それに住むとなるとやはり伊豆はちょっと不便なので三島や沼津のほうが街なので便利だ。また三島であれば箱根、御殿場、富士にも近くなるので遊びに行くエリアが広がる。

家を買う場所を探すときに東京近辺で探していた時期もある。埼玉や八王子などのエリアで土地を見に行ったこともあるが、結局これらのエリアのアピールポイントは都心まで何分で出られるか、その割に地価が安いかという点に終始していて、そのエリアならではの魅力というものは弱いように感じた。静岡県三島市に住むことにしたのは僕がもともと伊豆周辺が好きであったことに妻が理解を示してくれたからというのがとても大きい。

土地探しの一歩目

2021年3月に実際に家を買うよりも1年ほど前から動き始めていた。最初はどの場所にするかも決まってなかったし、新築がほしいという夢を見ていた。僕は以前から一条工務店の作る家にあこがれていた。この会社の作る家は2x6製法やオール床暖を採用するなど高い断熱性と住みやすさにこだわっていて、以前から冬場に家の中が寒いことが我慢ならなかった僕としてはぜひとも一条工務店の家を手に入れたかった。結局の所それはかなわぬ夢となったが、一条工務店の展示場や工場などを見学することで家に対する知識はそれなりについたし、そのような情報を妻と一緒に学ぶことができたのは良かったと思う。やはり家選びは自分だけ魅力に感じていてもだめで、一緒に住む人にも魅力が伝わらなければ意味がないのだ。

ハウスメーカーとは別に移住というものについても当初から結構考えていて、東京駅近くにある移住・交流情報ガーデンに相談に行った。この時点ではまだ静岡県東部は候補地の一つでしかなかったが、ガーデンの紹介で三島周辺の移住相談を行っている方を紹介してもらい、その方から地元の情報を得ることができた。 www.iju-join.jp

僕たちのように地元ではないエリアで親戚などもいない場所に引っ越すとなると、それなりにその地域の情報を持っている人と早い段階で知り合うことは重要だった。どのエリアが住みやすいのか、気をつける点はなにか、どういう人が住んでいるのかなどの情報はやはり住んでいる人のほうが詳しい。テレワークなので住む場所の制約が少ない分、かえって場所選びが難しかった。

地方移住するときの土地探しのポイント

東京と地方を行ったり来たりしているせいで、地方移住ももう何度目かよくわからない。その経験からよそ者が地方に住むときに気をつけたほうがいいポイントがあると感じている。

それはなるべく移住者が多い場所に住むべきだということだ。逆に言えば、地元の人ばかりというエリアは避けたほうがいい。やはり生まれた地方でずっと生活している人たちと、いろいろな場所に住んだことがある人たちというのは違う考え方を持っている。その2つは水と油のように混ざらないもので、特に僕のようにテレワークのプログラマなどという傍目からは何をやっているのかよくわからない職業の人間は受け入れられづらい。地方移住を快適に生活するためにはなるべく移住者が多いエリアにすむほうがいい。もともと移住者が多いなら移住者のコミュニティができているだろうから、地元の人達のコミュニティよりはそっちのほうがかなり入りやすいはずだ。

住宅ローンを組むのが大変だった

エリアが決まったあとは不動産情報をネットで調べてよさそうな家を探した。このへんは特別なことはなくてたまたま良い物件が見つかったので内見にいったり指値をいれたりして物件を買う交渉と契約をした。ネットに出ている不動産情報は実はあまり良いものではないので、本来であればその地域で良い物件が出てくるのをじっくり待つというのが一番よい手のようだ。

物件が決まるまでは早かったのだが、その後の住宅ローン審査が大変だった。住宅ローンは銀行や信用金庫に書類を出すわけだが、これが基本的に手書きで同じような内容を何度も書く必要があった。また個人事業主から法人成りして自営業をやっている身なので、過去3年分の確定申告書や会社の貸借対照表などを提出する必要もあった。書類を出してから仮審査の結果がわかるまでに2~3週間程度かかるため、1銀行だけでなく3銀行ほど書類を出した。

住宅ローンを借りるための流れは、

  • 仮審査
  • 団体信用生命保険(団信)加入審査
  • 本審査
  • 貸付

という流れになるのだが、結果としては団信に入ることができなくてどの銀行からも断られてしまった。僕はしばらく前から発達障害関係で通院していて日常的に薬を飲んでいた。その薬が軽いうつ病の薬でもあって、団信としては少しでもうつ病の傾向があると断られてしまうそうだ。ただでさえ薬代などで苦労しているのに住宅ローン審査が通らないというのは悔しかった。

結局の所、住宅ローンが通りやすい人というのは、持病を持ってなくて同じ会社の勤続年数が長い人だけでそれ以外は厳しいように思う。

団信に入れなかったので、なんとかして団信に入らずに住宅ローンを組むしかない。ファイナンシャルプランナーに相談したところ、クレジットカード会社の運用しているフラット35であれば入れそうということがわかった。フラット35は固定金利の住宅ローンで、銀行の変動金利よりは高いもののそれなりに安い金利で借りられる。もはや最後の望みだったわけだが、なんとか審査が通り無事に住宅ローンを組むことができた。

物件の購入費用

住宅ローンを組んだとはいえ、ある程度は手元にお金もないと物件が買えない。住宅ローンで100%借りることもできるようなのだが、金利の都合もあり90%借りてあとは自己資金でなんとかすることにした。自己資金といっても貯金だけでなく親戚から借りたお金もある。 物件を購入する際には物件の価格だけでなく他にもお金がかかる。

  • 物件の金額 (頭金で100万円を先に払った)
  • 不動産業者への手数料
  • 司法書士への依頼料
  • 瑕疵保証の保険金 (後で説明)
  • 不動産取得税 (物件を取得した翌年に発生する)
  • 固定資産税の立替

意外だったのが固定資産税の立替だった。僕は知らなかったのだが物件を購入するときに売り主の固定資産税を買い主が支払うということが慣例となっているそうだ。固定資産税は1月1日時点でその物件を持っている人にかかるので、今回のように3月末に物件を買った場合1年間のうち物件を持っていない期間のほうが長くなるので、その分を立替えるということらしい。住民税とかは立替ないのに固定資産税だけ立替えるのがちょっと納得いかないし、税金を立替えるというのも変な話だと思うのだが…。

物件購入前の建物診断と瑕疵保証

中古物件の購入だったので建物診断を第3者に依頼することにした。建物診断とは物件の耐震や劣化具合などを調査することで、物件購入前に売り主の承諾を得て行うことができる。費用はだいたい10万円くらいが相場らしい。物件購入は高い買い物だし、今回は瑕疵担保責任なしで買うので購入後のトラブルを避ける意味でも建物診断は重要だったと思う。

結果的には物件の状態がきれいだったこともあり大きな問題は見つからなかった。それでも一応建物診断に対する瑕疵保証を入れることにした。これは住み始めてから診断した範囲に対してなにか欠陥があった場合に瑕疵として保証してくれるというもの。 またこの瑕疵保証があると住宅ローン控除の対象に含まれない物件でも含むことができるようになるなどのメリットもある。(今回の場合はもともと築20年未満の物件だったので住宅ローン控除の対象内だった) 瑕疵保証の代金が1年間で5万円程度だった。少し高いがこれも一応入った。

住み始めてから大変だったこと

電気給湯機が壊れていてエコキュートを買った

建物診断と瑕疵保証まで入れていたにもかかわらず、実際に住み始めてみると少しトラブルがあった。まずお湯が出なくて調べてみたら給湯器が壊れていた。オール電化物件なので大型の電気給湯器がついていたが、どうもこれが物件を建てたときに設置したもので20年ほど前のものだった。業者に調べてもらったが、途中のパイプに亀裂が入っていてそこからドバドバ水が溢れていて素人目に見てもだめだった。20年前の商品なのでメーカーも修理の部品の在庫がなく、電気給湯器ごと取り替えることになった。

これが結構高かった。良い機会なので電気給湯器をエコキュートに変えたのだが、エコキュートは定価で80万円くらいする。物件購入、引っ越し直後にこの値段はきつい…。たまたまキャンペーン中の商品で40万円で買えるエコキュートがあったので迷わずそれにした。エコキュートとしてはかなり安いがそれでも結構な出費だった。ぎりぎり払えてよかった。

給湯器は建物診断時にチェックできなかった部分だったので瑕疵保証の対象にならなかったし、助成金などもなかったので完全に自腹だった。

下水がつまり気味で高圧洗浄した

キッチンの下水がつまり気味で業者に高圧洗浄してもらった。これも建物診断ではわからない部分なのと洗浄は欠陥ではないということで瑕疵保証の対象外だった。そういう意味では石橋を叩いて渡ったつもりでも瑕疵保証いらなかったかもしれない。築年数がそれなりの物件なので下水道の洗浄くらいはいずれにせよ必要だった気がする。費用はうろ覚えだけど5~8万くらいだった。

エアコン取り付け工事費用が追加でかかった

サカイ引越センターで引っ越しをした(東京から静岡の長距離移動なので対応してくれる業者は大手のみだった)のだが、その際にサカイ引越センター経由で家具を買うことができた。家電量販店などで買うよりも少し安かったのと運搬費などが引越し費用に含まれるので割安だったため、冷蔵庫とエアコン2台を買うことにした。

冷蔵庫は事前に天井の大きさを図っていたがギリギリ入るサイズで買ったのでやや不安だったが、実物が届いてみたらちょうどぴったり収まったのでよかった。色も備え付けの食器棚がブラウンだったのでそれに合わせてブラウンの冷蔵庫にした。また右開き左開きが選べたので、そのへんも家具の配置にあわせていい感じにした。中古家電ではなく新品で買うとこの辺の融通がきくのが良い。

エアコンはもともと通気孔が空いている部屋が2部屋しかなく、とりあえずその部屋に導入することにした。ダイキンの「うるさら」というやつで、換気ができるエアコンとして売り出されていた。在宅ワークなので家のエアコンを使っている時間が結構長いため値段はそれなりにするが高品質のエアコンを買うことにした。 エアコンは1階と2階に1台ずつ取り付けたのだが、室外機がいずれも1階の外に置く設計だった。そのため配管とそのカバーに長いものが必要になって追加で工事費用が5万円ほどかかった。カバーはなくてもいいとは言われたのだがあったほうが劣化しづらいとか見栄えが良いとかなので、これは結果的にはつけてよかったと思っている。

この辺の細かい出費はあったもののエアコンに関しては結構満足していて、換気ができるという謳い文句の通りでこのエアコンは使っていてもあまり空気が乾燥した感じがしない。自動洗浄機能もついているのでカビも生えづらそうだ。

この辺の話を同人誌にしました

三島市移住の話を妻と2人で同人誌にしました。まだまだ移住についての話題は尽きないのでぜひ買ってみてください。また他の方へのインタビュー記事もあります。全体的に漫画で読みやすくなっています。

assam.booth.pm

電子版をkindleでも販売しています